私は大学院修士課程を修了後、メーカーで社内SEとして働いている会社員です。
今回は実体験や周りの同級生の話を元に大学院に進むメリットとデメリットの両面についてお話ししたいと思います。
特にこれから就職するか院に進学するか悩んでいる人の参考になれば嬉しいです。
目次
修士課程に進むメリットとは?
初任給が学部卒よりも高い
基本的に大学院卒は学部卒よりも初任給が高いです。
会社にもよりますが、学部卒と比べて2万円前後高いケースが多いですね。
2万円あれば水道光熱費とスマホ代と通信費をまかなえますからね。
若手のころはお金のやりくりが大変なのでこの2万円の差はかなり大きいです。
就職についてじっくり考える時間がある
学部卒の場合は大学3年生になったらすぐにインターンが始まり、説明会やら面接やらwebテ対策やらをこなしていたらあっという間に4年生で就職先を決定しなければなりません。
一方、大学院生は周りが就活を始める3年生から徐々に就職を意識し始めて、大学院1年になってから本格的に就活を始めます。
学部卒と比べて2年間も長く就職について考えることができるのは結構大きいです。
私の周りを見ても学部卒の友達よりも院卒の友達の方が会社のミスマッチが少なく、実際に転職経験者の割合も学部卒の友達の方が多いです。(あくまで私の周りの人たちの例ですが)
学部卒で就職した同級生から会社員の生活ぶりを聞ける
理系の場合は同じ学科の友達も院進する人が多いですが、サークルやアルバイトの文系の同級生は学部卒で就職する人が多いでしょう。
そんな一足早く社会に出た同級生から会社員のリアルな話を聞けるのは貴重です。
「勤務地が気に入らない」とか「福利厚生は本当に大事」とか「上司ガチャで決まる」とか「住宅補助か寮があるか確認しとけ」とか色んな話がボロボロ出てきます。
特に福利厚生や勤務地はあまりに私の友達が愚痴をこぼすので、就活時は真面目に調査しましたね。
「大学院卒」というカードが手に入る
沖矢昴(名探偵コナン)や厚切りジェイソンと同じ大学院卒の称号を得られます。
「大学院卒です」っていうだけでなんだかインテリ系みたいな印象ですね(猪口才)
実際にはモラトリアムの延長を過ごしたいだけの人も多いので、この限りではないんですけどね。
大学院卒にふさわしい知性を身につけるかどうかは本人次第です。
就職の幅が広がる
卒業後に就ける職種の幅が学部卒よりも広くなります。
特に研究職については修士卒・博士卒以上しか採用しないような会社が多いです。
また大学院生は論理的思考力やプレゼン能力が高い学生が多いので、高収入な会社の多い商社やコンサルタントの道に進む人もたくさんいます。
逆に大学院生になったら研究職にならないといけないの?という疑問を持つ人がいますが、大学院卒で研究職に進む人は少数派です。(よっぽど有名な研究室で博士学生をバンバン出すようなところの場合は研究職の方が多そうですが)
むしろ大学4年から3年間研究をした上で自分には研究は向いていないと言うことに気づいた人は、開発職や生産技術職に進みます。
大学院生だからといって決して研究職しか選べないと言うわけではなく、研究職やコンサル、商社を含めた様々な職種・業界から就職先を選択することが可能です。
学割が使える
学生なので学割が使えます。
映画、prime student会員、新幹線などを学生価格で安く利用できます。
地味に嬉しいですが、社会人の友達と一緒だと変な目で見られますね笑
修士課程に進むデメリットとは?
学費がかかる
大学院に通うことになるので学費がかかります。
国立の場合はだいたい2年間で150万円、私立の場合は専攻によりますが2年間で200万円以上かかるところが多いです。
月額になおすとだいたい5-10万円の支出です。
一方、学部卒で就職した場合は当然ですが働いた対価として収入が入ります。
手取りで20万円弱らへんがボリュームゾーンでしょう。
大学院生も基本的に社会人と同じように平日は毎日朝から晩まで拘束されるのに、学費を支払わなければいけないのは結構負担になります。
2年で修了できる保証はない
大学院に入学したからといって確実に修了できるわけではありません。
修士論文に査読はありませんので、2年間しっかり研究室で研究をして修士論文を出して教授からOKをもらえば基本的に修了できないということはありません。
しかしブラック研究室に配属されてしまうと病気になってしまったり鬱になってしまったりする可能性があります。
特に大学院生は社会人よりも鬱になる可能性が高いというデータがあり、まさかあの人がなるなんて、、ということも私の学科で実際にありました。
個人的には研究室選びは大学選びより重要だと思うので、ミスマッチがないように研究室については配属前にしっかりリサーチしましょう。
社会に出るのが遅れる
単純計算で2年間社会に出る時期が遅れます。
しかしこの歳になると浪人や留年、休学など多種の理由でダブる人が増えるので正直そこまで気にはなりません。
生涯年収も2年程度の差ならその後の頑張りでいくらでも巻き返しが可能です。
まとめ
今回は修士課程をすすむメリットとデメリットの両方に関して実体験を元に書かせていただきました。
就職するか大学院に進むかは今後の人生に大きく関わってくるのでメリットとデメリットをしっかり考えて決めましょう。
少しでもこの記事が皆さんのお役に立っていれば嬉しいです。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!