先日2021年3月に基本情報技術者試験を受験して、2ヶ月という短期間の勉強ながら無事合格することができました。
そこで今回は私なりの考えを交えながら基本情報技術者試験の勉強法と問題を解く際の戦略を解説します。
本記事を読んでいただければできるだけ効率よく合格率を上げながら勉強する方法がわかります。
目次
私の受験の経緯
私が基本情報技術者試験の受験することになったきっかけは、会社で受験を勧められたからです。
情報システム系の会社員ならよくあることですね。
ただ資格取得が社内SEとして必須というわけではなかったので、「システム関連の広く浅い知識をつけるために試しに受けてみる?」程度の会話がきっかけです。
私としても駆け出しのIT技術者として何か一つ自分の肩書きになるようなものがほしかったので、受験することを決めました。
基本情報技術者試験の資格は受けた方がいいのか?
この記事を読んでいるということは基本情報技術者試験を「受けようと思っている」あるいは「受けようか迷っている」人が多いと思います。
結論、SEやSEを目指す人、将来SEになるかもしれない人は「受けた方がいい」です。
理由としては「IT人材を目指す上で基本的な知識を体系的に身につけられるから」です。
私の場合は非情報系の学科専攻だったので、受験前はシステムやITの知識はほぼゼロベースでした。
会議で先輩の議事録を取っていたり質問をする時に知らない用語がバンバン出てきて狼狽する始末でした。
しかし基本情報技術者試験の受験を経てIT用語が「知らない用語」から「聞いたことがある用語」にレベルアップしました。
SIerのSEにせよ、社内SEにせよ、一定以上のIT知識を求められます。
その「一定以上のIT知識」を得る上で、基本情報技術者試験は最適な資格だと考えます。
資格自体は転職で役立つだとか仕事の取得に役立つだとかの効力はあまりありません。
しかし資格取得という目標を立てることで勉強に本腰を入れることができるはずなので、興味がある人はぜひ受験してみることを強くおすすめします。
使う勉強教材は?
ひたすら過去問道場を解き続ける
私は2ヶ月間、基本的に基本情報技術者過去問道場しか取り組みませんでした。
なぜ過去問を解き続けるかというと、「過去問と同じ問題が半分以上出るから」です。
これは統計上データが出ていて、ほとんど過去問の取り組み量次第になっています。
そして、過去問道場では無料で過去10年以上の過去問を解くことができます。
インターフェースもわかりやすく一問一答でサクサク進めることができます。
さらに無料のサイトにも関わらずいろいろな機能が使えます。
おすすめの使用方法は
使用方法
- 分野指定でテクノロジー系・マネジメント系・ストラテジー系別に勉強する
- 試験回を指定して過去5年分のみに集中して出題する
- 電車で勉強する際は計算問題を抜いて出題する
- ユーザー登録して学習履歴や達成度を管理する
といったことができます。
学習の補助として参考書を使う
テスト勉強の9割は過去問道場ですが、残りの1割は参考書を使った知識の補充や解法の学習です。
特に午後問題に関しては過去問だけでは不十分だった問題もあるので参考書も多いに役立ちました。
基本情報技術者 合格教本
この本は豊富なページ数でわかりやすく図解してくれています。
過去問道場を解いた時の答えは基本的にその問題に付随した知識を文章ベースで解説してくれているだけなので、よくわからなかった場合はこの参考書で索引を引いてみましょう。
基本情報のテスト範囲を網羅しているのでほぼ確実にこの参考書で悩みは解決するかと思います。
出るとこだけ!基本情報技術者 午後
これは午後問題の出やすい問題を16位まで順番に紹介している参考書です。
特に午後問題で回答が必須の「情報セキュリティ」と「アルゴリズム(疑似言語)」に関しては図解とともに理解しやすい説明をしてくれます。
午前問題は単純な4択問題ですが、午後問題は捻った問題が多めなのでこの参考書で知識の補充をするのがベストです。
私が行った具体的な勉強方法を紹介
午前問題はまずマネジメント系とストラテジー系を勉強する
午前試験の出題分野は
- テクノロジー系 50/80
- マネジメント系 10/80
- ストラテジー系 20/80
のようになっています。
参考書を普通に最初から勉強するとテクノロジー系から勉強することになります。
私も当初は参考書の1ページ目から勉強を始めました。
しかし、テクノロジー系は範囲が膨大で内容も難しいのでなかなか勉強が進みませんでした。
そこで私の経験則として、勉強はテクノロジー系からではなくマネジメント系とストラテジー系から始めるのが吉と考えます。
マネジメント系とストラテジー系は国語的な問題や暗記で済む問題が多くあります。
また、マネジメント系とストラテジー系合わせて80問中30問なのでテクノロジー系よりも軽量です。
なので最初にマネジメント系とストラテジー系の勉強を進めてしまって精神的に余裕がある状態でテクノロジー系に取り組むのがいいです。
過去問は過去5年分を解く
過去問は過去5年分を解きました。
理由の一つ目は6年以上前の過去問だと出題率がガクッと下がる傾向があるからです。
基本情報は過去問の流用が多いですが、過去5年間の出題問題が特に多いです。
私も実際に受けてみて、一言一句全く一緒な問題が数10問程度登場しました。
また理由の二つ目として昔の問題は簡単な問題が多いからです。
基礎的なワードをそのまま答えるような問題がよく出てくるので、昔の問題を繰り返し勉強する必要はないかなと思います。
午後問題の攻略
私が午後問題を勉強してみてこの勉強方法・この選択問題がいいなと思ったので紹介します。
問1は満点、問6は5割を目指す(午後問題)
午後問題は11問から5問選択して回答します。
そのうち問1の情報セキュリティと問6のアルゴリズムは必須問題です。
問1の情報セキュリティは午前問題の知識で十分対処できます。
簡単な国語問題もあるのでできるだけ満点を目指しましょう。
また、問6のアルゴリズムは結構難しいので5割程度でも十分な得点です。
個人的にトレースがしっかりできるかが鍵になると思います。
メモ書きなので少し不恰好ですが、上の写真ではi=1からi=6までトレースして答えにありつけました。
アルゴリズム問題はわからなくなったら一行ずつ変数に数値を入れてみるとあっさり解けたりします。
問2から問5の選択のおすすめ(午後問題)
問2から問5からは2問を選択します。
そのうち、問5は必須で回答するのがいいです。
問5はマネジメント系とストラテジー系の問題が出題されるのですが、これは午前問題の知識で解くことができます。
また、問2から問4はランダムで3分野から出題されますが、個人的には「ソフトウェア設計」がおすすめです。
ソフトウェアが出なかった場合は「ソフトウェア・ハードウェア」が良いです。
ちなみに私は本番では問2で「ソフトウェア・ハードウェア」と問5のストラテジー系の問題を解きました。
どの問題を解いたのかは本記事の最後にスクリーンショットを公開しています。
問7から問11のソフトウェア開発選択のおすすめ(午後問題)
問7から問11はソフトウェア開発の問題でC言語・Java・Python・アセンブラ・表計算から1問選択します。
初心者であれば表計算一択でいいと思います。
私はプログラム初心者でしたがエクセルは大学時代や業務で使用していたので、その知識とプラスαでどうにかなりました。
表計算は前半が関数で後半がマクロですが、マクロは触ったことがない人が多いと思うのでマクロに関して重点的に勉強するのがいいと思います。
テスト結果の紹介
午前試験の結果
私は2021年の3月にCBT方式で基本情報を受験しました。
午前試験はスイスイ解けて1時間程度時間を余らせて終えることができました。
テスト終了後はすぐに自分のメールにスコアレポートが届き点数を確認できます。
これが私のスコアレポートです。
想定通り、マネジメント系とストラテジー系の出来が良かったです。
午後試験の結果
午後試験も午前試験の直後に受験しました。
午後試験は表計算から解き始めて40分かかりましたが、全回答できました。
しかし、その後アルゴリズムで大苦戦して焦りがでて他の問題でも慌ててしまって残り1時間が経過しました。
そこから「もうどうにでもなれ!」みたいな半分悟りの境地に達して冷静になったら結構ペンが進むようになって、結局最終的に点数は
になり、合格の点数に達してました。
まとめ
今回は基本情報技術者試験の試験結果とおすすめの勉強方法をご紹介しました。
とくに私と同じ境遇の非情報系学科出身の方にこの記事が役立てば嬉しいです。
基本情報技術者試験を受けて以来、専門用語がわからなくてもどかしくなることが前より少なくなったので精神的にも資格勉強して良かったです。